認知の偏り
今年は4月3日(月)に各組織/機関、行政、企業などで一斉に入社式や辞令交付式が行われました。入社式や入学式のあとは全く未知の環境の中で業務や勉強をしていかなければならないわけで、未知への不安や緊張を伴います。
新しい環境に入ると、その環境に慣れないこともあって、ミスが出たり、失敗したりということがあります。それが一度きりなら良いのですが、2度3度と続くと、「もう私には無理、ここではやっていけない」と思ってしまうことがあります。いろんなトラブルが短期間に複数起きてくるとこの職場ではやっていけない、この職場は私に向いていないと結論をだして辞めていくひとが出てきます。
西洋のことわざに「災いは最初の1か月にバスに乗ってやってくる」というのがあります。新しい環境では慣れないことや人間関係がまだできていないことから誤解が生じやすく、さまざまなトラブルがいくつかまとまって初めの時期に起きてくることが多いという意です。
そんなときの対処ですが、こう考えるのはどうでしょう。気持ちの切り替え、考え方を変える、少し難しい言葉を使えば認知の仕方を変えてみるということです。いろいろな問題が起こってくるのはさきほど述べた理由からであって、その後に同じことが起きる可能性は高くない、だからそれほど心配しなくてよい。最初の時期が過ぎれば状況は変わってくる、心配しすぎるのは自分の悪い癖と考えるのです。
このように自分の受け止め方の偏り/傾向がわかれば修正することも可能となってきます。自分が考えるほど状況は悪くない、心配することはないという考え方が身に着き、自分の悪いくせに気づくと「世間はそんなに悪いことばかり起きない」と気持ちに余裕が出てきます。
こういうふうに考え方を修正するすることが現在のカウンセリングの主流となっています。覚えておいて損はないですよ。